日立製カラミ煉瓦の作製方法の考案

 日立市には日本を代表する銅鉱山である日立鉱山があった。そこでは銅の製錬時にカラミという副産物がたくさん出されていた。カラミから作られるカラミ煉瓦は、独特のガラス質の風合いがあり、見た目に荘厳さを有するため、全国各所の歴史的な建造物に用いられている。しかしながら現在、カラミ煉瓦は生産が途絶えてしまい、その作り方の詳細も分からなくなってしまった。  日立市は日立製作所という世界的大企業の創業の地であ…

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ディープラーニングを用いた画像認識におけるエポック数と識別精度の関係についての研究

 学習用データの学習回数(エポック数)を一定以上増加させると、過学習が発生する。過学習を回避する方法として、Dropoutや正規化が挙げられる。本研究ではディープラーニングによる画像認識においてエポック数を増やしたときに過学習を起こす兆候とエポック数の打ち切りに適切な学習回数についてロジスティック関数を用いて考察できることが示唆された。 國井 悠貴、金澤 遼、渡邉 洋美* 茨城県立日立第一高等学校…

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プロトンタイプY型ゼオライトを用いた安全なエステル化反応の確立

 一般に、エステル化反応において濃硫酸が酸触媒・脱水触媒として用いられているが、人体への危険性が極めて高い。一方、プロトンタイプY型ゼオライト“H-FAU”は安全な結晶酸化物であり、酸触媒・脱水触媒としての働きを有する。そこで本研究では、このH-FAUを用いた安全なエステル化反応の確立を目的とした。 長軸の長さ(長径)の異なる3種類のエステルとして、サリチル酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン…

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市販されているポンプ型手洗いセッケンの対費用効果に関する研究

 市場には多くのポンプ型手洗いセッケンがあり、その種類は大きく分けて、泡タイプ、液体タイプ、ジェルタイプの3種類である。消費者の観点から、対費用効果の高いポンプ型手洗いセッケンを選択することが重要である。そこで本研究では、ポンプ型手洗いセッケンの内容物である液体セッケンの量に対し、実際に使える液体セッケンの量の割合や洗浄力などを評価し、3種類のポンプ型手洗いセッケンの対費用効果を比較した。その結果…

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動植物性油脂から合成された界面活性剤の洗浄力に関する研究

 近年、SDGsを意識した商品開発が重要視されている。一般に販売されている合成洗剤は化石燃料を使ったものがほとんどであり、SDGsの観点からも化石燃料を使わない自然由来の洗剤を開発することが重要である。そこで本研究では、洗浄力の高い自然由来の洗剤を提案するために、身近にある様々な種類の動植物性油脂から界面活性剤を合成し洗浄力を評価した。8種の動植物性油脂由来の界面活性剤のCMCを評価することにより…

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茨城県常陸太田市ブランドぶどう品種「常陸青龍」の基礎的研究

 私たちは「巨峰」を元に品種改良された「常陸青龍」に着目した。常陸青龍は,常陸太田ぶどう部会によって,平成16年に「常陸青龍」として品種登録されたブランドぶどうである。常陸青龍は,生物学的な特徴に関する報告が少なく,これを明らかにすることを目的とした。まず,常陸青龍と巨峰,安芸クイーン,シャインマスカットの長径・短径,質量,pH,糖度を比較検討した。長径や短径,質量に関して,常陸青龍は,巨峰に比べ…

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食用油の加熱劣化に対する新しい評価方法の開発

 “とんかつ”などの揚げ物を作る際に大量の食用油が必要となる。食用油を定期的に交換しないと,その油の品質が低下し風味や触感が悪くなり美味しいとんかつではなくなってしまう。さらに,この様な状況が進行した食品を摂取した場合,健康に悪影響を及ぼすようになる。したがって,美味しくて安全なとんかつを食べるためにも,油の的確な交換のタイミングを知るための,簡単にできる油の劣化程度(劣化度)の評価方法が必要であ…

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ドープ型ZnS:Mn2+ナノ蛍光体の蛍光メカニズムの解明

ナノクリスタル蛍光体(ナノ蛍光体)は,耐退色性と蛍光寿命に優れ,蛍光波長のチューニングが容易であることから,次世代のフォトニクス材料として注目を集めている。しかしながら, ナノ蛍光体の詳細な蛍光メカニズムは未だ明らかになっていない。そこで本研究では, ZnSを母体としMn2+をドープしたナノ蛍光体(ZnS:Mn2+ナノ蛍光体)を構成する各要素が蛍光メカニズムにどのように関与しているのかを評価した。…

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アボガドロ定数の再現値を用いた金属劣化の評価

 錆や傷などの金属劣化を評価する方法として,破壊法と非破壊法がある。しかしながら,これらの方法は非常に難解であり,高度な専門性が必要であるため,より簡単な金属劣化の評価方法が必要であると考えられる。 最近,高校の化学の授業の中でアボガドロ定数“NA”について学習した。NAを再現する実験はいくつかあり,NAの再現値“NA’”は純粋な物質であれば,どのような物質であっても,その値は同じ値“6.02×1…

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サリチル酸/メタノール系における安全なサリチル酸メチルの合成

 エステル化反応の代表的な触媒として濃硫酸がある。濃硫酸には酸触媒作用と脱水作用があり,エステル化反応において,その2つの作用は必要不可欠である。酸触媒作用はプロトンの働きによりエステル化を促進させ,脱水作用はエステルが生成される方向に平衡を移動させる。しかし,濃硫酸は扱いが難しく危険である。そこで本研究ではサリチル酸/メタノール系における安全なエステル化合成の確立を目的とした。その結果として,濃…

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